試用期間や入社半年未満の会社都合退職で失業保険を受給する条件と通算法

結論 KEY SUMMARY

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試用期間や入社半年未満の会社都合退職でも、過去1年間に被保険者期間が「通算6ヶ月以上」あれば失業保険を受給できる可能性が高い

管理人・ケータ 管理人・ケータ

今の会社が3ヶ月しかなくても、1年以内に辞めた前職(失業給付・再就職手当が未受給)の加入期間を合算して6ヶ月以上にできる

「試用期間中に本採用見送りを告げられたけれど、半年未満だと失業保険は出ないのでは…」と悩んでいませんか。元SEの私(管理人ケータ)が現役キャリアコンサルタントの友人Mにも制度確認を行い、2026年10月時点の厚生労働省・ハローワーク公式基準にもとづいて「6ヶ月特例の数え方」「前職との期間通算ルール」「解雇予告手当との関係」を解説します。

この記事でわかること

  • 会社都合退職で失業保険を受給するための「通算6ヶ月要件」と11日・80時間カウント基準
  • 今の会社が半年未満でも前職の加入期間を合算(通算)する3条件と6ヶ月未満時の救済策
  • 試用期間14日超の「解雇予告手当」請求手順と会社に自己都合を強要された際の異議申立

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目次

会社都合退職なら雇用保険の加入期間が半年以上あれば失業保険を受給できる特例ルール

自己都合(12ヶ月以上)と会社都合・特定理由離職者(6ヶ月以上)の受給要件の違い

「会社都合でクビになったのだから、入社1ヶ月や3ヶ月でも無条件で失業保険が出るはず」と思われがちですが、雇用保険の基本手当(いわゆる失業保険)には、離職理由ごとに最低限必要な「被保険者期間(加入期間)」が定められています。

ハローワークインターネットサービス「基本手当について」および厚生労働省「雇用保険に関するQ&A」の公式基準(65歳未満の一般被保険者)を整理すると、自己都合と会社都合では次のように要件が異なる点に注意しましょう。

離職の区分必要な被保険者期間(原則)給付制限期間の有無主な該当ケース
一般の離職者(自己都合退職)離職日以前2年間に通算12ヶ月以上7日待期+原則1〜2ヶ月の給付制限自己都合の転職・キャリアチェンジ
特定受給資格者(会社都合等)離職日以前1年間に通算6ヶ月以上給付制限なし(7日待期後に支給対象)倒産、解雇、会社からの退職勧奨
特定理由離職者離職日以前1年間に通算6ヶ月以上給付制限なし(7日待期後に支給対象)有期契約の更新希望不成立、病気・怪我等

この表の通り、会社都合退職(特定受給資格者)や特定理由離職者に該当する場合、受給に必要な被保険者期間が通常の「12ヶ月以上」から「離職日以前1年間に通算6ヶ月以上」へと半分に緩和されます。さらに、自己都合退職で課される1〜2ヶ月間の給付制限がなくなり、受給手続き後の7日間の待期期間が満了した翌日から支給対象となるのが大きなメリットです。

なお、X(旧Twitter)上の試用期間解雇の当事者投稿(pincra_32氏)でも言及されている通り、ハローワークの所定給付日数基準では、被保険者期間が通算1年未満(6ヶ月以上1年未満)で離職した場合、年齢や特定受給資格者の区分にかかわらず所定給付日数は一律「90日分」となります。

「在籍6ヶ月」と「被保険者期間6ヶ月」は別物!賃金支払基礎日数11日・80時間の数え方

入社半年前後のタイミングでの退職で最も注意しなければならないのが、「カレンダー上で6ヶ月間在籍した」ことと「雇用保険上の被保険者期間が6ヶ月ある」ことは同じではないという点です。

ハローワークインターネットサービスの公式基準および厚生労働省Q&A(Q2)によると、被保険者期間は「離職日から1ヶ月ごとに遡って区切った各期間」について、次のルールでカウントされます。

【被保険者期間1ヶ月としてカウントされる公式基準】

  • 原則のカウント条件:離職日から1ヶ月ごとに遡って区切った各期間に、「賃金支払基礎日数(出勤日や有給休暇取得日など給与計算の基礎となった日数)が11日以上」あるか、または「賃金支払基礎時間数が80時間以上」ある月を1ヶ月として数える
  • 15日以上の端数期間がある場合の特例(厚労省Q&A Q2):1ヶ月ごとに区切ったあとに残る「15日以上1ヶ月未満の端数期間」について、その期間内に賃金支払基礎日数が11日以上ある場合は「2分の1ヶ月(0.5ヶ月)」として計算する取扱いがある
  • 受給要件のもう1つの柱(「失業の状態」であること):期間要件を満たしていても、ハローワークで求職申込みを行い、「いつでも就職できる能力(健康状態・環境)と積極的な就職意思があるにもかかわらず職業に就けていない状態」であることが必須となる

たとえば「給与明細が6枚あるから大丈夫」と思っていても、月の途中で入社・退職したために最初の月が10日分しかなく、被保険者期間としては「5ヶ月」と判定されてしまうケースがあります。逆に、在籍期間が5ヶ月半であっても、15日以上の端数期間に11日以上の出勤(または有給消化)があり、前職の端数期間と合わせて通算6ヶ月に届くケースもあるため、離職票の「賃金支払基礎日数」欄を1行ずつ確認することが大切です。

試用期間中の解雇・本採用拒否・退職勧奨はどう区分される?ハローワークの判断基準

試用期間中や試用期間満了時の退職では、会社側が「試用期間満了による終了」「適性がないため本採用見送り」といった言葉を使うため、自分が会社都合(特定受給資格者)になるのか迷う方が少なくありません。

ハローワークインターネットサービス「特定受給資格者及び特定理由離職者の範囲の概要」に照らし合わせると、会社側の呼び方ではなく「契約形態と実際の終了理由」によって次のように分類されます。

実際の離職の経緯・内容ハローワークでの公式区分6ヶ月特例の適用
試用期間中の解雇・本採用拒否重責解雇を除き「特定受給資格者(解雇)」に該当対象(過去1年に通算6ヶ月以上)
会社から「辞めてほしい」と促されて退職「特定受給資格者(退職勧奨)」に該当し得る対象(過去1年に通算6ヶ月以上)
有期契約で本人が更新希望したが不成立「特定理由離職者(雇止め)」に該当し得る対象(過去1年に通算6ヶ月以上)
契約更新が明示されていたのに更新拒否「特定受給資格者」に該当する場合がある対象(過去1年に通算6ヶ月以上)

このように、「能力不足と言われた」「試用期間中だった」という理由だけで自己都合退職や重責解雇(自己の責めに帰すべき重大な理由による解雇)になるわけではありません。本人の意思に反して会社側から雇用を打ち切られた場合は、原則として6ヶ月特例の対象となる仕組みです。

入社半年未満や試用期間での退職でも前職の被保険者期間を合算して受給する条件

今回の会社が3ヶ月でも受給できる!前職の被保険者期間を通算する3つの必須条件

「今の会社は試用期間の2〜3ヶ月で解雇されたから、6ヶ月に全然足りない…」と落ち込んでいる方も、直近1年以内に働いていた「前職」があるなら受給できる可能性が十分にあります。

厚生労働省Q&A(Q45)で明記されている通り、次の3つの条件をすべて満たせば、前職の被保険者期間と今回の会社の被保険者期間を合算(通算)して受給資格を判定してもらえるルールになっています。

STEP
  1. 条件1:前職でも雇用保険に加入していたこと:正社員だけでなく、派遣社員・契約社員・パート・アルバイトであっても、前職で雇用保険の被保険者であった期間があること

STEP
  1. 条件2:前職の退職後、1年以内に今回の会社へ就職・加入したこと:前職の離職日の翌日から1年以内に今回の会社で雇用保険の被保険者資格を取得していること

STEP
  1. 条件3:前職の退職時に失業手当や再就職手当を受け取っていないこと:前職を辞めたあと、基本手当(失業手当)や再就職手当などの給付を一度も受給せずに今回の会社へ転職していること

これら3条件を満たしたうえで、「今回の離職日以前1年間」のなかに、前職と現職でカウントできる被保険者期間が合計6ヶ月以上収まっていれば、特定受給資格者・特定理由離職者として基本手当の受給対象となる仕組みです。

  • 通算で受給できる具体例①:前職で3ヶ月加入(未受給)+2ヶ月のブランク+今回の会社で3ヶ月勤務して会社都合解雇 = 直近1年間に合計6ヶ月となり受給要件をクリア
  • 通算で受給できる具体例②:前職で4ヶ月加入(未受給)+1ヶ月のブランク+今回の会社で2ヶ月勤務して退職勧奨 = 直近1年間に合計6ヶ月となり受給要件をクリア
  • 通算で2年間に12ヶ月を満たす例:もし今回の離職以前1年間には5ヶ月分しか収まっていなくても、前職で長く働いており「離職日以前2年間に通算12ヶ月以上」を満たしていれば、通常要件(12ヶ月)で受給資格を得られます。

「失業手当・再就職手当の未受給」の注意点と複数枚の離職票を提出する手続き手順

前職との期間通算で最も質問が多いのが、「前職は自己都合退職だったけれど通算できる?」「前職で再就職手当をもらった場合はどうなる?」という2点です。厚生労働省Q&A(Q4・Q44・Q45)にもとづき、前職の受給状況別の取扱いを一覧表に整理しました。

前職退職時の状況今回の期間との合算(通算)可否ハローワークでの具体的な取扱い・手続き
前職は自己都合退職で、給付を一切受けていない通算できる今回の離職が会社都合なら、前職(自己都合)の期間を合算して「6ヶ月要件」で判定される
前職退職後に「再就職手当」を受け取った通算できない再就職手当の受給により前職期間は清算済みとなり、受給後の新しい加入期間のみで判定される
前職で失業手当を一部受給し、残日数があるまま再離職合算ではなく「受給再開」前職の受給期間(原則離職翌日から1年)内であれば、以前の受給資格の残日数を受給再開できる

実際にX(旧Twitter)上でも、短期間での再離職時に失業保険の受給期間内で救われたケースや、前職との合算で給付日数が大幅に増えたケースが報告されています。

3月に退職して、5月から新しい会社で勤務していたけれど試用期間中に会社都合で退職勧奨されて8月から無職になり、精神的に結構やられていた。失業保険の切れる8月中に、ギリギリで別の仕事に就職出来て、明日から勤務開始だったりする。(出典:X(旧Twitter)Clovers0225氏の投稿)

また、X上のvsh03FY8CEiFXTa氏の報告でも、前職の未受給期間が合算されたことで算定基礎期間が延び、所定給付日数が増えた実例が共有されています。

前職の期間を通算して申請する際は、厚生労働省Q&A(Q4)が「複数枚の離職票をお持ちの方は、短期間の離職票であっても全て提出してください」と案内している通り、今回の会社の離職票と前職の離職票をセットでハローワークへ提出します。前職の離職票を紛失してしまった場合や、当時受け取っていなかった場合でも、前職の会社に再発行を依頼するか、ハローワークの窓口で前職の雇用保険加入履歴を照会してもらうことが可能です。

合算しても6ヶ月未満だったときに確認すべき「加入漏れ遡及・受給再開・求職者支援制度」

一方で、X上のal2o3_crn氏の投稿にあるように、初めての就職や再就職手当受給後の転職で「入社3ヶ月以内に会社都合解雇になり、通算できる前職もない(合計6ヶ月未満)」という場合は、残念ながら会社都合であっても基本手当の受給資格は得られません。

しかし、「6ヶ月に足りないから何も支援がない」と諦める前に、必ず次の3つの対処法を確認してください。

  • 1. 試用期間の「雇用保険加入漏れ」がないか確認する(最大2年遡及):「試用期間中は雇用保険に入れない」と会社が説明していても、東京ハローワークの被保険者Q&Aにある通り、週所定労働時間が20時間以上かつ31日以上の雇用見込みがあれば試用期間初日から加入義務があります。会社の加入手続きが遅れていた場合は、雇用契約書や給与明細を持参してハローワークで確認請求を行えば、原則2年前まで遡及して被保険者期間を訂正できる可能性があります。
  • 2. 前職の受給資格の「支給残日数」による受給再開を確認する:直前の転職時に失業手当を途中まで受給しており、再就職手当を受け取らずに短期間で再離職した場合は、前職の受給期間(原則として前職の離職日の翌日から1年間)が残っていれば、新しい資格ではなく「前職の残日数」の支給を再開できる仕組みです。
  • 3. 「求職者支援制度(月10万円の職業訓練受講手当)」を活用する:厚生労働省「求職者支援制度のご案内」に基づき、雇用保険を受給できない求職者がハローワークの支援指示を受けて無料の職業訓練を受講する場合、本人収入月8万円以下・世帯収入月30万円以下・世帯金融資産300万円以下・訓練への出席等の要件を満たせば、月額10万円の「職業訓練受講手当」と通所手当を受け取りながらスキルアップと再就職を目指せます。

試用期間中の解雇や本採用見送りが法的に認められる基準と解雇予告手当の請求手順

入社14日超なら試用期間中でも「30日前の解雇予告」または「解雇予告手当」が必要

試用期間中に突然「来週から来なくていい」「今日で契約終了にする」と即日解雇や直前通告をされた場合、失業保険とは別に会社へ請求できるのが「解雇予告手当」です。

「試用期間中はいつでも自由にクビにできる」と勘違いしている経営者もいますが、厚生労働省「スタートアップ労働条件(試用期間中の解雇)」および厚生労働省「労働契約の終了に関するルール」が示す通り、労働基準法第20条・第21条の適用除外となるのは「試用期間中で入社から14日以内」のケースに限られます。入社から15日目以降(14日を超えて引き続き使用された場合)は、正社員とまったく同じ解雇予告ルールが適用される点を知っておきましょう。

解雇通告のタイミング会社側に義務付けられる対応(労基法20条・21条)労働者が請求できる解雇予告手当
入社から14日以内の解雇解雇予告制度の適用除外となる場合がある原則なし(※解雇自体の客観的合理性は別途必要)
入社15日以降・30日以上前に予告解雇日の30日以上前に予告すれば予告手当は不要予告期間中に働いた分の通常賃金のみ
入社15日以降・10日前に予告30日に不足する日数分の平均賃金を支払う義務平均賃金の20日分以上の解雇予告手当
入社15日以降・予告なしの即日解雇30日分以上の平均賃金を支払う義務平均賃金の30日分以上の解雇予告手当

さらに、東京労働局の労働保険対象賃金資料に明記されている通り、解雇予告手当は労働保険上の「賃金」には算入されません。そのため、次の2つのルールを押さえておくことが重要です。

  • 解雇予告手当をもらっても失業保険は減額・不支給にならない:会社から30日分の解雇予告手当を受け取っても、雇用保険の基本手当(失業保険)の受給資格が消えたり待期期間が延びたりすることはありません。
  • 解雇予告手当をもらっても「被保険者期間が30日延びる」わけではない:即日解雇されて30日分の予告手当を受け取った場合、雇用保険の資格喪失日(離職日)はあくまで実際の解雇日となります。30日分の手当をもらったことで在籍期間が1ヶ月プラスされるわけではないため、6ヶ月要件のギリギリにいる方は解雇日(離職日)がいつの日付になっているかを離職票で確かめておくことが大切です。

もし会社が「試用期間だから解雇予告手当は払わない」と拒否している場合でも、失業保険の手続きを止める必要はありません。「解雇予告手当の未払い相談は労働基準監督署」「失業保険の受給手続きはハローワーク」と窓口を分けて同時並行で進めるのが鉄則です。

会社から「自己都合退職」を強要されたときにハローワークで会社都合へ変更する手順

試用期間終了時や入社半年未満の退職で非常に多いのが、X上のogatch_hide氏の投稿でも指摘されている「会社側から本採用を拒否されたのに、『あなたの経歴に傷がつかないように自己都合退職届を書いてくれ』と強要されるトラブル」です。

会社側が自己都合にさせたがるのは、雇用関係の助成金が受給できなくなるデメリットを避けたいからですが、労働者側が自己都合の退職届を書いてしまうと、受給要件が「6ヶ月以上」から「12ヶ月以上」に跳ね上がり、本来もらえたはずの失業保険が1円も受給できなくなるリスクがあります。

STEP
  1. STEP 1:自己都合の退職届には絶対に署名せず、解雇・本採用見送りの証拠を保全する:「自分の意思で辞めるわけではないため自己都合の退職届は提出できません」と明確に断り、「試用期間満了により雇用を終了する」「本採用を見送る」と記載された通知書・メール・チャット履歴・面談の録音データを手元に保存する(労働基準法第22条に基づき「解雇理由証明書」の交付を請求するのも有効)

STEP
  1. STEP 2:離職票が届いたら前職分と合わせてハローワーク窓口へ持参する:会社から届いた離職票-2の離職理由欄に「自己都合(労働者の個人的な事情)」とチェックされていても、そのまま会社へ突き返して時間を浪費するのではなく、本人確認書類や前職の離職票と一緒にまずハローワークへ持参する

STEP
  1. STEP 3:ハローワークの受給手続き窓口で「離職理由の異議申立」を行う:離職票-2の下部にある「離職者本人の判断」欄で「事業主が記入した離職理由に異議『あり』」を丸で囲み、保存しておいた解雇通知や本採用拒否メールを提示する。厚生労働省Q&AおよびX上の実例(eureka0309氏)にある通り、離職理由は会社の記載だけで確定するものではなく、ハローワークが証拠と事実関係を調査して「特定受給資格者(会社都合)」へ判定を変更する仕組みになっている

なお、ハローワークの具体的な手続き案内にある通り、特定受給資格者として認められた場合でも、受給手続き(受給資格決定)を行った日から通算7日間の「待期期間」があり、原則4週間に1度の失業認定日を経て約7日後に口座へ振り込まれます。受給期限は原則として「離職日の翌日から1年間」と決まっているため、会社とのやり取りで手続きを遅らせず、早めに窓口へ相談することが大切です。

また、試用期間中の突然の解雇や退職勧奨によって強いストレスを感じ、夜眠れない・気分が落ち込むといった心身の不調が出ている場合は、一人で抱え込まずに厚生労働省の働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト「こころの耳」や公的相談窓口「よりそいホットライン」などの専門窓口も頼ってくださいね。

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まとめ:半年未満の会社都合退職でも前職との期間通算を確認して失業保険を申請しよう

ここまで、試用期間や入社半年未満の会社都合退職で失業保険を受給するための条件と、前職との被保険者期間の通算法について詳しく解説してきました。

最後に、窓口へ行く前に確認すべき重要ポイントを振り返っておきましょう。

  • 会社都合退職(特定受給資格者・特定理由離職者)の期間要件:離職日以前1年間に被保険者期間が通算6ヶ月以上あれば受給対象となる(1ヶ月=賃金支払基礎日数11日以上または80時間以上)
  • 入社半年未満でも諦めない「前職通算ルール」:前職の退職から1年以内に再加入しており、前職分の失業手当や再就職手当を受け取っていなければ、前職と今回の離職票を両方提出して期間を合算できる
  • 合算しても6ヶ月未満の場合の3つの確認事項:試用期間中の雇用保険加入漏れ(最大2年遡及)、前職の受給資格の残日数再開、月10万円の受講手当がある「求職者支援制度」を窓口で確認する
  • 試用期間14日超の解雇予告手当と異議申立:入社15日以降の解雇には30日前予告または解雇予告手当が必要であり、会社が自己都合を強要しても証拠を出せばハローワークで会社都合へ判定変更を求められます

試用期間中や入社半年未満での突然の退職は精神的にも経済的にも大きなショックを伴いますが、「まだ数ヶ月しか働いていないから無理だ」と自己判断で諦めてしまうのが一番もったいない選択です。まずは手元に今回の雇用契約書・給与明細・前職の離職票を揃え、住所地を管轄するハローワークの窓口で「前職との通算や特定受給資格者の該当可否を確認したい」と相談してみてくださいね。

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よくある質問

入社3ヶ月(試用期間中)で会社都合解雇された場合、前職がなければ失業保険はもらえませんか?

会社都合退職(特定受給資格者)であっても、原則として離職日以前1年間に通算6ヶ月以上の被保険者期間が必要です。前職がなく被保険者期間が3ヶ月のみの場合は基本手当の対象外となりますが、無料訓練と要件充足で月10万円の受講手当が受けられる「求職者支援制度」を活用できる可能性があります。

Q:前職を自己都合で辞めていても、今回の会社都合退職と被保険者期間を合算(通算)できますか?
A:はい、合算できます。前職の退職理由が自己都合であっても、前職退職から1年以内に今回の会社で雇用保険に再加入し、前職分の失業給付(基本手当・再就職手当等)を受け取っていなければ、今回の離職理由(会社都合)の基準である「通算6ヶ月以上」の判定に前職の期間を算入できます。

前職を辞めたときに「再就職手当」を受け取っていた場合、前職の加入期間は合算できますか?

再就職手当を受け取っている場合、前職の被保険者期間はすでに給付の算定に使用された扱いとなるため、今回の新しい受給資格の期間に合算することはできません。ただし、前職の基本手当の支給残日数があり、受給期間(原則離職翌日から1年)内であれば、以前の受給資格の再開ができる場合があります。

Q:試用期間中に解雇予告手当(30日分)をもらうと、失業保険は受け取れなくなりますか?
A:いいえ、解雇予告手当を受け取っても失業保険(基本手当)の受給資格がなくなることはありません。解雇予告手当は労働基準法にもとづく補償であり、雇用保険の基本手当とは別制度として両方受け取ることが可能です。

本記事の情報は2026年10月時点の厚生労働省・ハローワークインターネットサービスの公開資料に基づき作成しています。個別の雇用契約内容や離職票の記載状況、管轄ハローワークの判断によって取扱いが異なる場合がありますので、正確な受給可否や手続きについては必ずお近くのハローワークまたは労働基準監督署へご確認ください。