企業(会社)を辞める際には、退職の意志・退職理由を上司に語る必要がありますが、上司や経営者からは引き留め(引き止め)にあう方もいらっしゃると思います。
この引き止めることを専門用語で、「慰留(いりゅう)」と言いますが、会社によってはその慰留の仕方も度合いも違います。イレギュラーケースもありますが、ほとんどの会社は「辞めます」「どうぞ」とは言いにくいのが本音です。
余程、嫌われていたり、過剰人員だったり、退職勧奨を受けている人なら、そのまま疑問も無く辞めさせられますが、通常は「何が不満なんだ」
「理由は何だ?」と言われ、聞かれることが多々かと思います。
実際に会社が打ってくる手としては、
今の仕事の区切りは半年後だからそれまで居てくれないか
給与を上げるから残ってくれ
部署を変えるから仕事を続けてくれ
といろいろと転職・退職を諦めさせようと慰留工作が良くされるものです。
さて、そのような慰留工作は多いのですが、実際のところ「退職を思い留まることは正しい選択」と言えるのでしょうか?
実は言うと、慰留の際に、会社が出してくる条件を呑むことはなるべく避けた方が良いと言えます。これはどうしてかと言えば、2点の理由があります。
理由1:会社に居づらい。
理由2:会社側が引き留めに提示した条件を守らないことが多い。
この2点がありますので、解説します。
理由1:会社に居づらくなるのは何故?
1点目の「会社に居づらい理由」ですが、一度、退職の意志を見せているのですから、周りからは特異の目で見られる可能性がありますし、何より本人の精神状態が不安定になりますので、精神環境としては悪くなることがよくあるからです。
もちろん、周りにべらべらと会社を辞める事を話すのは極力避けるべきですが、噂は広まりやすいですからね…
退職したい意志を告げるのは、直属の上司だけにしておきましょう。(理由は下記記事を参照)
理由1は想像しやすいと思います。
では、2つ目の理由「条件を守らない」ことについてはどうでしょう?
理由2:会社側が引き留めに提示した条件を守らないことが多いのは何故?
例えば良くありがちなケースですが、あなたは退職の理由として「給与の安さの不満」があり、退職・転職をしようと決意したとしましょう。
説得にあたった上司が、引き留めるために独断にて「給与を上げるから」といって慰留交渉をしたとしましょう。
しかしながら、社内調整に掛けたところ認められず「いま承認を得る手続き申請中だから」と話を長引かせるケースがあります。そして、その内に転職を諦めるであろうと解決を待つパターンです。こうなってしまうと退職退社するタイミングを逃してしまいます。
また、これも良くあるケースですが、会社が「慰留交渉を一切認めていないパターン」です。これはどうしてかと言えば、会社で1人でも慰留交渉によって給与や待遇などの条件が上がったとしたら、それを聞きつけた社員が
「私もやってみよう!」
といらぬ混乱を起こされる危険性があるので、口先だけでは「給与を上げるから」と言いつつも、「一切、認めない」という会社もあります。
慰留交渉を受けている時は、説得にあたる上司も何とか思い留まらせたい一心で優しく、良い条件を提示してくることは多いのですが、実際は口先だけということもあるので、注意しましょう。
では次項に関しましては、実際に慰留交渉を跳ね除ける方法を語っていきたいと思います。
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