退職理由を話す相手(上司・面接官)によって押さえるべきポイントは違う!

退職理由を伝える相手(上司・転職先の面接官)によって違う

退職理由を話す相手は、色々いると思いますが、今回ここで解説するのは、

  • 転職活動で、次の会社の面接官(もしくは選考書類)に伝える場合
  • 現在の会社で、上司に伝える場合

この2つのケースについてです。伝え方が異なりますので、注意しましょう。

転職時の選考書類・面接の準備している方

転職時の面接での退職理由退職理由の考え方・作り方の記事ページを読んで、ポジティブな理由を作り上げることができました。
(※もしまだ出来ていない方は、『退職理由の作り方・考え方』を一度読むことをオススメします。)

いよいよ転職先で面接することが決定したとします。ここからは、転職先の面接官へ退職理由を話す時の注意点を解説します。

面接官に退職理由を話す時にやってはいけないこと

面接官は、転職活動者でやってくる人を疑いの目で見ています。なぜなら、一度会社を辞めている人だからです。ちょっとした些細な不満を言ったつもりでも、面接官には次のように受け止められてしまう可能性があります。

面接官
・またすぐにうちの会社を辞めてしまうのでは?
・不満ばかり言う、自分に甘い人ではないのか?
・人間関係をすぐに悪くするようなトラブルメーカーじゃないのか?

ですから、単純に不満を言うことはやってはいけないのです。

しかし、話し方次第では、「お!こいつは前の会社を、そんな理由で辞めたのか。ならしょうがない。」と思ってもらえるのです。

面接官に良い印象を持ってもらうには

面接時、話をする時に気をつけたいポイントは【受け身・否定的な話をしない】【前向きな話で終わる】です。

否定的な話題、例えば

不満だらけのAさん

上司の指示の出し方か悪かったです

と言えば

転職先の面接官

あなたのコミュニケーション能力が低かったのでは?自分から質問した?

と言われるかもしれません。

また

不満だらけのAさん

給料が低かったのが不満でした

と言えば、

転職先の面接官

あなたの能力に見合った額だったのでは?

と勘ぐられるかもしれません。

また、

転職先の面接官

人のせいばかりにする人なのかな?

と思われれば、マイナス評価です。なので、対策として【前向きな話で終わる】ことを心がけます。

否定的な事を言ったとしても、

転職活動中のAさん

上司の指示がわかりにくかった点もありますが、自分も聞き直すなど、意味を汲み取ることができていなかったので、今後は会話を密にしていきたいです。

このように前向きな改善案を出して終えるようにしましょう。反省と前向きな姿勢を面接官に見せていくことで、良い印象をもってもらうようにしていきます。

面接官への退職理由に嘘は禁止!

この質問もよく聞かれるのですが、「退職理由に嘘は駄目ですか?」という内容です。
はい。駄目です。面接官は、内定後に入社したら上司・先輩や人事部となり、今後も付き合い続ける人になります。

そんな方々に嘘をついて、もしバレたら…。その後の会社の付き合いがしにくくなりますよね?さらに、嘘の内容にもよりますが、経歴詐称で解雇なんてこともありえますので、嘘はつかないようにしましょう。

でも、この後に書いてありますが、現在の会社の上司への退職理由をいう場合は、多少の嘘も許されるでしょう。

 

上司に退職理由を言う直前の方

上司への退職理由を告げる時
エントリーシート・面接を終えて、この項目に辿り着いた方はついに転職先企業から内定が出ているのではないでしょうか?
後は最後の難関、現会社への退職を告げる事が残っています。退職理由を使うのは、「退職願・退職届」と「上司への告げる」2つの場面です。
それぞれ紹介します。
(※まだ転職先を探してない方は、上司に報告する前に転職活動を初めて見ませんか?退職前後の転職活動のメリット・デメリットまとめはこちら

退職願・退職届の退職理由は超簡単!

現在の会社への退職願・退職届をもらった人の多くはこのような質問をします。

「この書類の退職理由はどうやって書けばいいですか?」
これらの書類には退職理由を詳細に書く必要はありません。

【この度、一身上の都合により、平成○○年○○月○○日をもって退職いたしたく、ここにお願い申し上げます。】

このように【一身上の都合により】で十分です。

このサイトの別ページにも退職願・退職届の例文・テンプレートがありますので、そちらを参考にしてもらえば大丈夫です。

【退職願・退職届の違い】や書き方の例文などの解説は、こちらのカテゴリーからどうぞ。

上司へ告げる退職理由は要注意

退職願・退職届を提出した時、上司が「そうか、わかった。」と言ってくれれば楽ですが、たいていの場合、「どうして辞めるの?理由は?」と聞いてきます。
時には、「何が不満なの?できるだけ改善するから辞めないで。」と引き止め・慰留(いりゅう)工作してくることもあるでしょう。
中には、「はぁ?辞めさせないぞ!」と言ってくる上司もいるかもしれません。

まず、一つ言っておきますが【辞めることは可能です】。たまに質問で「辞めさせてもらえませんが、どうすればいいですか?」と聞かれたことがありますが、日本の法律で労働者が自分の意思で辞めたいと思った時は、自由に退職する事が出来るようになっています。

ですから、超ブラック企業で上司がどんなに「駄目だ!」と言っても一方的に辞めることはできるのです。このような例は極稀な話ではありますが、引き止め工作をしてくる上司は多いです。「一身上の都合で……」と言っても納得しません。でも、出来るだけ波風を立てずに円満退社したい……。

そこで大事なのがやはり退職理由なのです。「面接官も納得させた、この退職理由なら余裕だろ^^」なんて思ってたら、色々条件を出して上司が食い下がってきて、凄く断りにくかった……なんてこともあるので、タテマエで本音を隠した「対 上司用の退職理由」を考える必要があります。

会社・上司への退職理由はタテマエと多少の嘘で円満退職へ!

エン・ジャパンが転職活動中の5,000名の方に「退職理由」についてアンケートを行ったところ、約半数は会社にホンネ以外の理由を伝えていることが紹介されていました。つまり、多くの方は「人間関係」や「給料」などが退職の原因だと本音は伝えずに、タテマエの理由を告げているそうです。

なぜ、多くの方は本音を言わないのでしょうか?面接官に話したように「ネガティブ(本音)からポジティブへと発想の転換をした退職理由」を上司に告げてはいけないのでしょうか?

答えは…イエスです。本音をいう必要はありません。
何故かというと、不満の原因を取り除くような提案を上司が提案してくる可能性があるからです。

例えば、「6年間横ばいでほとんど給料が変わらない給与制度に不満です。だから実力次第でどんどん給料が上がる職場に転職するんです。」とアナタが言ったら、
「そうか、給料の不満があったのか。なら、給料が上げるから残ってくれ」
もしくは
「今はまだだけど、出世すれば伸びてくるからもうちょっと続けてみないか。」
なんて言われると、押しが弱かったりすると納得させられてしまうかもしれません。

他の理由で「人間関係が悪く働きにくいからです」といえば、
「なら、配置転換で別の部署を用意するから、これで転職しなくていいでしょ?」
と問題を取り除いて転職を辞めさせようとしてきます。

このように本音=不満を言ってしまうと改善案により転職しにくくなるのです。

その口約束は本当に実行される?

上司の提案に心を揺れる人もいるかもしれませんが、退職を思い留まることは正しい選択なのでしょうか?

退職を思い留まらない方がいい理由が2つあります。

1つ目は【会社側が引き留めに提示した条件を守らないことが多い】からです。

改善を提案してくる上司ですが、改善を実行できる権限がない(社内制度自体もない)かもしれません。また、しばらくすれば転職を諦めてくれるかもしれない…と様子を見ているだけというケースがあります。
(会社側が引き留めに提示した条件を守らないことについては、こちらの記事で書いています)

2つ目は【辞めるレッテルを貼られる】ことです。
上司に一度辞めたいと言ってしまうと、「こいつは、また辞めると言い出すかも…」と頭に残るので、この先、責任のある仕事に就きにくくなることが十分にありえます。

この2つの理由から、一度「退職します!」と宣言したなら、もう退職まで突き進んでしまいましょう!
そのためにも、上司が断りにくい退職理由を作り、引き止め工作をさせないようにする必要があります。

上司が断りにくい退職理由は?多少の嘘も許される!

では、このような不満の改善を提案してくる上司にはどのような対策を取っていけばいいのでしょうか?

それは「言い返すことが出来ない退職理由」を準備しておくことが効果的です。

例えば、「全くの異業種で働いてみたい」のように現在の会社ではやっていないようなことを理由にして退職するのが1つの手です。
「君のために新しい事業を始めよう」なんて言うとは思えませんよね。

他にも家が自営業をしている方であれば、「実家の家業を継ぐので」という退職理由もありです。
上司が継ぐなんて無理ですからね(笑)

また、よくある「親の介護があるので」のような家族の都合を理由にするのもありです。
ただ、道徳的な問題もありますし、使いどころは考えるべきですが、どうしても思いつかない方はありです。
「診断書を見せろ」と食い下がってきたら「プライベートな問題ですので、ご遠慮ください」と答えましょう。

このような上司が反撃できないような、退職理由を語ることで、引き止め・慰留交渉対策としましょう。

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